大正大学・エスパス空

Espace KUU - Taisho University

Espace KUU Espace KUU

『A la Mer - 海へ -』
鷲尾 和彦 Kazuhiko WASHIO

会期:2016年7月1日(金)~ 9月25日(日)
開場時間:10:00~19:00
閉廊日:8月13日(土)14日(日)15日(月)
入場料:無料
主催:大正大学
後援:フランス大使館/豊島区
特別協力:ジャン=マリ・ギュスターヴ・ル・クレジオ/中地義和(東京大学)/NPO法人東京画
会場:ESPACE KUU 空 (エスパス・クウ)  大正大学5号館1階( 東京都豊島区西巣鴨3-20-1)


海、それは人類にとって常に特別な存在でした。
地球の表面の約7割を占める海、 その場所は、私たち人間も含む全ての生命の誕生という奇跡を生んだ場でもあります。
広く、深い、海という限りない存在、 穏やかな海に、私たちは癒され、勇気を与えられ、挑戦を挑み、 荒れ狂う海に、絶望と無力感にただ立ち尽くしてきました。
私たちが今、目の前にしている海の姿、 それは、千年前に生きた人々が目にした風景であり、 そして、千年後の人々も見るだろう“それ”であるのです。 海とは、人間を超越した時間が棲む場所であり、未来と過去をつなぐ結界、 地球上でもっとも祝福された場所であるといってもいいかもしれません。
2014 年、鷲尾さんは『To the Sea』という写真集を上梓しました。 まだ東日本大震災の TSUNAMI の記憶が焼き付いていた私たちの脳裏に、 この一冊の写真集は世界について、自分という存在について 謙虚さと尊敬という永遠に通じる価値観から向き合う姿勢を 静かに、力強く語りかけてくれました。
そして、2016 年夏
この写真集の序文執筆を快諾されたノーベル文学賞作家 ジャン=マリ・ギュスターヴ・ル・クレジオ氏のさらなる協力の下、 写真に人間の声が重なりあうことにより、魂に響く写真空間を創出することが叶いました。 「A la Mer」、さらに遠くへ、それは旅立つ場所になるはずです。


「鷲尾氏が私たちに見せる映像のなかで最も美しく、 最も重い意味を担っているのは、おそらくこれらの写真である。 海と、それなくしては生きていけない陸の民とを結びつける、 不滅の絆を示しているからだ。 海は気まぐれなのではない、この本の教えるところを信じよう。

海は多様で、とらえがたいのだ。海は神々しく、かつ人間的だ。 人はだれでも、どこにいても、海の子供なのである。」(ジャン=マリ・ギュスターヴ・ル・クレジオ)

 

J・M・G・ル・クレジオ Jean-Marie Gustave Le Clézio

1940年南仏ニース生まれ。1963年のデビュー作『調書』でルノドー賞を受賞し、一躍時代の寵児と なる。その後も話題作を次々と発表するかたわら、インディオの文化・神話研究など、文明の周縁 に対する興味を深めていく。 2008年にノーベル文学賞受賞する。 主要作品:『大洪水』(1966)、『海を見たことがなかった少年』(1978)、『砂漠』(1980)、『黄金探 索者』(1985)、『隔離の島』(1995)など、評論・エッセイに、『物質的恍惚』(1967)、『地上の見知 らぬ少年』(1978)、『ロドリゲス島への旅』(1986)、『ル・クレジオ、映画を語る』(2007)

 

鷲尾和彦 Kazuhiko WASHIO

兵庫県生まれ。1997年に独学で写真を始める。2009年、写真集『極東ホテル』を出版。2011年、作 家・詩人の池澤夏樹氏とともに東日本大震災発生直後から被災地をフィールドワークし、書籍『春 を恨んだりはしない』と写真集『遠い水平線 On the Horizon』を刊行。2014年には日本全国の海岸 線の風景を約15年間にわたり撮影したシリーズ『To the Sea』を刊行する。世界的な視界から自らの 居場所である「日本」を捉えた作品制作の姿勢を貫く。

Bibliography
2009年 『極東ホテル』赤々舎
2011年 『春を恨んだりはしない』(共著) 中央公論新社
2012年 『遠い水平線 On the Horizon』 One Drops
2014年 『To the Sea』 赤々舎

Award
2002年 ヤングポートフォリオ(清里フォトアートミュージアム)
2003年 TPCCアワード(東京写真文化館/Centre For Photographic Art共催)
2006年 フォトドキュメンタリーNIPPON (ガーディアン・ガーデン)

Collection
清里フォトアートミュージアム